昨日の母の言葉
毎日、何回か「どこか痛いとこなあい?」と聞きます。
これまでずっと、「痛いとこない」とにこにこして答えてくれていました。
「痛くない。」とは言っていますが、今日は、表情が晴れやかではありません。
「どこか悪いところある?」と聞きました。
笑顔がないまま答えません。
「どこか悪いけど、どこだかわかんないの?」というと、うなずきます。
自分の体調がよくならないことに、気がついたって感じです。
「大丈夫だよ」と励ましました。
2月になって訪問入浴を始めて、寒い戸外に出る必要はなくなったけど、毎週行っていたデイサービスに行かなくなり、「あれ?」「もしかして私具合悪い?」と思い始めたのかもしれません。
不安がいっぱいかもしれないと思います。
ここにきて衰えが急速に進み、四肢も両腕しか動かなくなりました。自分でも、病識というか、自分が病み衰えているという自覚がでてきたのかもしれません。
不安なく、安心して過ごしてもらうには、どうしたらいいのか。
今日は、手をなでたりしながら、できるだけ一緒にいる時間を長くとりました。
夕方は、久しぶりに、家に帰る発言がありました。
4時過ぎに、「そろそろ夕飯にしようか」と言うと、「夕飯の前に帰ろうかと思って」と言います。「食べてからにしようよ。」と言うと、「そうしようか」と言ってくれました。
夕食後、「今日はここに泊っていって」と言うと、すなおにうなずいてくれました。
以前は、「泊っていく」と言った後も、「迎えがこないね。」と何回も言いましたが、最近は言いません。
2016年4月に転倒を機に、我が家に同居するようになった母。2度目の入院後は、ここが、家だと思ってくれていません。
でも、私が育った家に帰りたいのではなく、自分が生まれ育った家の地名を言います。
叔母に言ったら、祖母もおなじだったとのこと。
ああ、そうなんだ。と思いました。
愛しまれた幼年時代に戻りたいんだね。